新型コロナウィルス感染拡大を受け、全国の各自治体では影響を受けた企業に対し、さまざまな支援策を打ち出しています。
神戸市が行っている飲食店向け支援策「テイクアウトスターター支援事業」もその1つです。全国初の取組みである「テイクアウトスターター支援事業」とはどんなものなのでしょうか?
全国初!新型コロナウィルスの影響をうけた飲食店向け支援事業
新型コロナウィルス感染拡大による自粛要請などもあり、休業や時間短縮を余儀なくされた飲食店は今、経営面でも大きな打撃を受けています。
国や各自治体は経済を立て直すべく、あらゆる支援策を打ち出し、給付金や助成金などの支給を行っています。
しかし、お金だけでなく、事業を立て直すためのノウハウも必要であるとの声も上がっています。
そこで神戸市は、食事提供方法をテイクアウトやデリバリーへシフトする飲食店に向けての支援事業を発表しました。
その内容とは、今までの店内飲食のみの営業から、テイクアウトやデリバリー方式も伴う営業に切り替える市内中小飲食店を対象に、安全・安心にシフトする支援を行うというものです。
テイクアウトの食事に必要な容器やビニール袋などを支給し、まさに新しくテイクアウトサービスを始めようとする飲食店にとっての後押しになっています。
食中毒等を予防する衛生管理啓発の取組み
しかし、これから夏場にかけては、新型コロナウィルスだけでなく食中毒のリスクも増大します。
そのため、飲食店は食中毒予防のための衛生管理にも取り組み、安全な食事提供をしなければなりません。
配達者や購入者側においても同様で、お店の調理場から口に入れるまでの全過程で衛生管理についての意識を持つことが必要になります。
そこで神戸市は、テイクアウトの際の衛生管理を徹底するためのリーフレットを、飲食店・配達者・購入者に向けて作成し、配布しています。
そのリーフレットはオープンデータとなっており、神戸市以外の飲食店やデリバリー業者なども利用できます。
3種類のリーフレットの内容をご紹介します。
■飲食店で出前(デリバリー)テイクアウトを始める方へ
飲食店は注文を受けてから調理し、2時間以内に食べてもらうようになど7項目を掲載
■食品をデリバリーする方へ
配達者は食品汚染がないように心がけ、配達時間を短くするなど5項目を掲載
■飲食店の出前(デリバリー)テイクアウトで購入する方へ
頼んだ商品はすぐ食べることや、取り置きについての注意点など5項目を掲載
このようなツールを利用することにより、飲食店はデリバリーという新しいサービスを迅速に始めることができ、前向きな経営のサポートにもなるのです。
まとめ
神戸市のテイクアウトスターター支援事業について解説しました。
すでに多くの飲食店が利用し、好評なことから、神戸市は今後もこのような支援を続けていくとしています。
また、事業支援の新しいモデルとして、他の自治体も取り入れる動きがあり、広がりを見せています。