日本のキャッシュレス決済の比率は主要各国に比べると半分程度とまだまだ低いのが現状です。
現在、国を挙げて「支払い方改革」が進んでおり、不動産業界にもその波が押し寄せています。
「究極のカード決済」とも言える不動産購入のキャッシュレス決済について、現在の状況をまとめました。
クレジットカードで不動産を購入するメリット
クレジットカードでお買い物をするメリットと言えば、最初に浮かぶのがポイント還元サービスです。
もし不動産をカードで購入できるとしたら、どれくらいポイント還元されるのでしょうか。
100円で1ポイント付与されるとして、3,000万円の物件で30万ポイントもらうことができます。
1ポイント1円で商品に交換できるとして、新居に必要な家具や家電の準備に充てられます。
しかも、売買契約時に現金を準備する必要がありません。
翌月、もしくは翌々月の指定日までに現金を指定口座に準備すればよいのです。
また、高額な支払いにもかかわらず、手数料が不要な点も魅力です。
クレジットカードで不動産を購入する際の注意点
現状では、クレジットカードでの不動産売買はまだ一般的ではありません。
具体的には、ハウスメーカーが1社、クレジットカード会社が1社のみです。
ただし、売買契約のうち仲介手数料の支払いにはクレジットカード決済の導入が徐々に増えてきています。
一口に仲介手数料と言っても、不動産売買は高額なため手数料だけで百万円を超えることも珍しくありません。
クレジットカード決済は、売買契約当日に現金の準備をしたり振込手数料を負担したりすることがないため、購入者にとって利便性の高い支払い方法です。
しかしながら、不動産購入へのカード決済導入のハードルは高くなっています。
カード会社にとっては不動産売買のカード決済は一時立替の金額が大きく、購入者が支払えなかった場合の負債を考えると非常にリスクが高くなるからです。
ハウスメーカーや不動産会社にとっても同じことが言えます。
そのため、現状ではカード決済できる場合でも、支払い方法は一括払いのみです。
引き落とし日までに、口座に購入代金全額を入れておかなければならない点には注意が必要です。