新しい住宅の概念として注目を集めているのが「スケルトン・インフィル」の戸建てです。
これから戸建て住宅の購入を検討されている方であれば、一度は耳にしたことがあると思います。
一方で、あまりよく知らないという方も意外と多いのではないでしょうか。
そこで今回は、「スケルトン・インフィル」の戸建て住宅を購入した場合に得られるメリットやデメリットについてご紹介したいと思います。
スケルトン・インフィルの戸建てを購入するメリット
スケルトンとは、柱・梁・床などの「構造躯体」、インフィルとはキッチン・浴室・電気施設・給水施設などの「設備や内装」を指します。
一般的な戸建てではスケルトン(構造躯体)とインフィル(設備や内装)は一体化して考えられますが、「スケルトン・インフィル」の戸建てではこれらを分けて考えて建築します。
スケルトン・インフィルには次のようなメリットがあります。
●容易に間取り変更が可能
スケルトン・インフィルでは構造躯体と設備等を分けて建築しているため、間取りの変更がしやすいというメリットがあります。
たとえば子どもの成長に合わせて間取りを変更したり、子どもが独立した後は夫婦のための間取りに変更したりといったことが、大幅なリフォームなしで可能です。
●設備のメンテナンスがしやすい
スケルトン・インフィルでは一般的に二重床や二重天井が採用されており、天井の電気配線やエアコンダクト、床下の配管設備などの位置を比較的自由に動かすことが可能です。
間取り変更が可能なだけでなく、設備の交換やメンテナンスも容易にできるというメリットがあります。
このように、子どもの成長や老後のバリアフリー対応などライフスタイルや生活環境の変化にも柔軟かつ容易に対応できてメンテナンス性も高いというメリットを活かして、大掛かりなリフォームをしなくても長く住み続けることができるのがスケルトン・インフィルの戸建てです。
スケルトン・インフィルの戸建てを購入するデメリット
メリットの多いスケルトン・インフィルの戸建てにも、デメリットはあります。
それは「初期コストの高さ」です。
長期にわたって住み続けることが前提であるため、スケルトン・インフィルの戸建ては構造躯体の耐久性や耐震性に優れています。
そのためには、建築にかかる初期コストがどうしても高めになってしまいます。
したがって購入する場合に、まとまった資金や借入が必要となるケースも出てきます。
これをデメリットととらえることもできますが、一般的なローコスト住宅を20年後辺りで大幅なリフォームすることや建て直すことを考えると、初期コストが高いというよりも長い目で見た初期投資といえるかもしれません。