土地売却では、圧縮記帳という言葉が登場します。
主に法人の方が使用していますが、個人でも使用ができます。
資金が苦しいときに圧縮記帳が役立つでしょう。
こちらの記事では、圧縮記帳とはどういうものか、メリットとデメリット、使用例をご紹介します。
圧縮記帳とはなにか?メリットとデメリット
圧縮記帳とは、課税所得となる利益を後回しにする方法です。
不動産の土地を売却した場合に、利益がでると所得税と住民税の金額が上がります。
圧縮記帳の種類では、「特定の資産買い換えが発生した場合」を利用します。
これを利用し、土地を売却したお金で新たに同額の土地を購入すると、買い替えが発生します。
メリットは、納税を後回しにでき、利益を手元に残すことができることです。
資金繰りが苦しいときに、お金の流れを安定させることが最大のメリットでしょう。
デメリットは、納税を後回しにしただけで納税の義務は残っています。
税金は数年かけて納める必要があります。
また土地を売却し同じ金額の土地を購入後、さらに購入した土地を売却するときに後回しにした税金の支払いが必要となり、通常よりも金額が多くなるデメリットがあります。
売買を何度も繰り返していくと、利益を上昇させていくことは難しくなっていき、だいたいは利益が落ちていく方向になっていくでしょう。
圧縮記帳の例
活用法の例として、購入金額が1,500万円の土地を2,500万円で売却すると、1,000万円の利益が発生します。
不動産の所有者が個人であり、5年以上所有していたとしたとき課税金額は約2割の200万円が譲渡所得税になります。
200万の納税は、資金が苦しいときには厳しいでしょう。
納税のタイミングを遅らせるため、圧縮記帳が利用できる特定の資産買い換えを行います。
新たに売却価格の2,500万円の土地を購入することで、売却益を圧縮損が可能です。
土地の売却価格2,500万円-新たな土地の購入価格2,500万円=0になります。